漆を主材料としたこうげいをいいます。漆工芸品は海外では『JAPAN』と称されるほど、その技術や作品の美しさを高く評価されています。
作品制作の基礎となるものを素地といいます。素地には籃胎ランタイ(竹など)、漆皮(革)、金胎(金属)、陶胎(陶磁器)、木胎(木材)、紙胎(和紙)、乾漆(原型に布を貼り重ねる)などがあります。
それぞれが、漆器の骨格をなし、下地・研ぎ・塗りなど幾十かの工程を経て仕上げます。工
程によって、使用する漆も道具も違います。作品を制作するためには、これらの工程一つ一つ
に修熟していなければなりません。
塗りだけで仕上げる作品のほかに、蒔絵マキエ・沈金チンキン・蒟醤キンマ・螺鈿ラデン・調漆・などの加飾技法を用いて仕上げられる作品もあります。